察することが出来ないのは障害なのか?それとも文化なのか?

みなさんは、高コンテクスト文化とか低コンテクスト文化という言葉を知っていますか?

これはアメリカの文化人類学者のエドワード・ホールが

様々な国や地域のコミュニケーションのスタイルを調べその特性をまとめたもので

「コンテクスト」とはコミュニケーションの基盤となる

共通の知識や価値観・考え方(背景や文脈)のことです。

そしてこのコンテクストの共通性が高い文化を高コンテクスト文化、

コンテクストの共通性が低い文化を低コンテクスト文化と呼ばれています。

高コンテクスト文化は、

コミュニケーションの基盤となるコンテクストの共通性が高く言葉以外の文脈や状況から

情報を汲み取ってくれるので、言葉にしなかったり曖昧なことを言っても、

お互いに察してなんとなく通じちゃうのです。

そのために感情的に物事を決める傾向があり論理的にずれていても

受け入れられたりしちゃいます。

ということは、高コンテクスト文化でのコミュニケーションは

「コンテクストの量」と、

共通のコンテキストから「文脈や状況から汲み取る能力」がポイントとなります。

また低コンテクスト文化は

コミュニケーションの基盤となるコンテクストの共通性が低いので、

言わなかったり、曖昧な言葉だと伝わりません。

言葉がとても重視され、直接的でわかりやすく、シンプルで論理的に伝えていかないと

通じないという傾向があります。そのために論理的に物事を決める傾向があります。

ですから低コンテクスト文化でのコミュニケーションは、

表現力、説明能力、論理的な思考力、交渉力などが重視され、

移民国家などは全く違う価値観や歴史を持った人たちが

集まっているのでこの傾向が強くなります。

なんでこの話を出したかと言うと、発達障害の子どもたちと関わっていて思うのは、

結局、この子達と関係を築く時にやっているのは

低コンテクスト文化的なコミュニケーションなのですよね。

要するに異なる文化を持つ人達と関係を築くやり方。

確かに彼らのコミュニケーションがうまくできないのは障害なのでしょうが、

私の感覚だと障害というよりも異なる文化を持った人たちとの関わりみたいな感じで

この子はこういう考え方をするんだとか、

こういう伝え方をすれば伝わるんだと日々発見だったり、

時間はかかるけどだんだん伝わるようになっていくのが楽しいので、

これって障害なの?って時々わからなくなるのですよ。

ですからこの高コンテクスト文化的な

「同じように考えたりわかるのが当たり前」というのが

彼らのコミュニケーションをより難しくさせているところも

あるんじゃないかなと思うことがよくあります。

でも考えてみると今の時代は膨大な情報や様々な知識、価値観・考え方などが

どんどん入ってくるし、個性や違いを認めていく方向にどんどん進んでいるので

共通のコンテクストってどんどん減ってきているわけで、

むしろ低コンテクスト文化的なコミュニケーションの仕方が

必要になってきていると思うのですよ(特に変化の激しいビジネスの世界では)。

だから、一人ひとりが違うのだから、わからない伝わらないのが当たり前で

どうやってコンテクストの違う人たちと関係を築いていけばよいか?

という考えに変えていかなければ

これからは対応できなくなっていくように感じるのですよね。

そういう視点からいうと発達障害の子どもたちは

今の時代に必要なことを教えてくれている存在なのかもしれないと思うのですよね。

プロフィール

若林宏行

Author:若林宏行
日々、様々な悩みや問題を抱えている大人の人たちや子供たちと関わる中で、気づかせていただいたことや私自身が感じた「忘れてしまっている大切なこと」をつづっていくブログです。

主に子育てや家族の問題、人間関係や仕事の問題、引きこもりや発達障害、心の問題などを中心に載せていきます。

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※「21世紀共育ラボ」サイトへ移動します。

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